Running Amongst Trees

トレイルランニングと関連ギアにまつわる日記

UTMF/STY2016で起きていた数あるストーリーの中から、皆さんと共有したい2つの出来ごと。#UTMFとSTYボラを通じて (その1)

 UTMF/STY2016のボラ活動から無事に自宅戻ってきてシャワーを浴び、ようやく余裕ができたので、現場でおきた2つの話を共有させていただきたく思います。


 UTMF/STYにて、私は今回通訳ボランティアとして三日間通して参加し、装備チェック以降その多くの時間をUTMFスタート&フィニッシュ地点/STYフィニッシュ地点である大池公園に設置された総合案内に寄せていました。

 ご存知のように今回のUTMFとSTYでは悪天候に見舞われ、多くのランナーがビショビショに濡れた状態でした。そんな中起きていた話を共有させていただきたく思います。

 

1)低体温症になってしまった選手を助けた選手たち。

 これは閉会式会場でも壇上でこの話が出ていたので聞いていた方もいらっしゃるかもしれません。STYの中止決定のあとも、多くの選手がコース上に残っていました。その際、低体温症になってしまった男性選手がいて、その男性に他の女性選手らが自らのシャツを貸したり助け合うことによって、無事その男性選手は大池公園会場まで戻ってくることができました。ただ、コース上で出会っただけなので、その男性選手も相手にお礼をしたくても名前もわからないし、極度の疲労状態だったため、ビブナンバーも覚えておらず、なんとかしてその方々を探してもらえないかと総合案内のほうにいらっしゃいました。本人曰く、その人達がいなければ死んでいたかもしれない、ということを言われていましたが、昨夜のコースの状況を伝え聞く限り、オーバーな表現ではないのかもしれません。
 アナウンスも閉会式会場内でされましたが、常にアナウンスするわけではないので、ちょうどいいタイミングでないと聞いてもらえなかったですし、このまま現れることはないのではないか、ということで、ここのようなトレランのfacebookコミュニティなどで人探しをされてみてはいかがでしょう、とアドバイスをさせていただきました。
 しばらくして、総合案内に一人の女性が現れ、「昨日STY会場で低体温症になったような男性をサポートしたんですが、その方は大丈夫だったでしょうか?」と心配されてわざわざ我々のところを訪ねていらっしゃいました。すぐにまだ会場にいた男性選手に声をかけ、無事再会されたわけですが、わざわざ総合案内に立ち寄られ、安否を気遣われたことに目頭が熱くなりました。いいですね、トレイルランナー。

2)なかなか戻ってこない旦那さんを待つ女性

 総合案内には選手だけでなくサポーターの方やご家族の方もいらっしゃいます。今回は雨の中の中断になったため、安否を気遣う方々が立ち寄られました。
 UTMFのほうはフィニッシュ地点があったため、そこに向けてのゴールないしはエイドでのDNFなどで選手の位置は(いずれにしても大変な状況とはいえ)まだ把握しやすかったように思います。一方、STYについては、「中止」ということになったので、選手は自分がたどり着いた各エイドステーションで大池会場までのバスを待つことになっていました。スタート地点(富士山こどもの国)から最初のエイド(A6太郎坊)までが17kmという長い区間で、中止になったのが競技開始から3時間半強(A6の関門は17時つまり最高で5時間かかる選手も想定されていた区間)で悪天候の中だったので、この区間内で取り残され、こどもの国まで戻ることになった選手も多数出ており、UTMFと比べて選手がどこから戻ってくるかが、サポーターや家族もランナーズップデートを見ても把握しにくい状況にありました。また、雨により(防水を施していても予想以上だったため)携帯電話が故障するケースが続出しており、「いくら電話をかけてもつながらない」というサポーターや家族も多数いたようです。
 そのような混乱状態で、一人の50代〜60代ぐらいの女性が「旦那と連絡がつかない。太郎坊まで到達した気配もランナーズップデートを見る限りもない」ということで、「いつバスが戻ってくるのか?」について、なんどもなんども総合案内のほうに心配そうにいらっしゃいました。総合案内とはいえ、何人の選手がどこのエリアにいて、どのバスで戻ってくるかはその場で把握することができません。一方でバスが到着するたびに、「乗っていなかった。次のバスはいつどこから出るだろうか?」といらっしゃるものの、お答えすることができず非常にもどかしい事態になっておりました。どちらかといえば高齢の競技者だったので、この女性が気が気でないのは痛いほと伝わってきましたが...。
 その後本当に最後のバスでようやく戻っていらっしゃって、「何度もこちらに寄せていただいたが、ようやく再会することができた。やはり携帯が壊れて連絡ができない状況だった。お話聞いてくださりありがとうございました」とわざわざ総合案内までお礼をいいに立ち寄られました。いいですね、トレイルランナーの家族・サポーター。

こういった話は公式のサイトやfacebookページには載らないとは思いますが、総合案内まわりだけでなく、各所で起きていたと思います。今回は想定以上の非常事態が起きてしまったと私は思いますが、選手、その家族やサポーター、ボランティア、そして運営側についてもその中で助け合い、そして無事全ての選手が戻ってこれたことについて、この大会が素晴らしく、そしてトレイルランニングが素晴らしいスポーツであることを再認識させたられたことをここに記して起きたいと思います。例年以上に、こういうストーリーがあちこちでたくさんあるんじゃないかな。

選手の皆様、家族・サポーターの皆様、ボランティアの皆さん、そして運営の皆さん、本当にお疲れ様でした。

来年は走るほうで参加させていただきたいと思います(もしものときはもちろんボランティアで)。

 

 We all learned a lot from UTMF/STY and Mother Nature.

ますますトレランが好きになっちゃったよ。

 

追記 9/26)上記の2)の方からfacebookでご連絡いただきました。本当によかった。